欲望との戦い 2
多くの個人投資家は、大底から大天井までをうまく取る方法を捜し求めています。
自分が底だと思って買っても、さらに底があると嫌なわけです。
自分が天井だと思って売っても、さらに上がると許せないわけです。
その中でも、「さらに上がある」経験は、よほどショックなようで、利益があったとしても、「大損した」ような気持ちになるようです。
その気持ちはわかりますが、そんな大成功だけをいつも実現させてくれる投資法なんて、存在しないということに早く気がつく必要があります。
これからの長い投資生活の中で、一番大切なことは、継続的に資金を増やしていくことであって、毎回痺れるような快感に浸ることが目的ではないということに気がつかなければいけません。
毎回ホームランが打ちたいならば、ホームランが打てる投手のときしか打席に入ってはいけないのです。
全試合にフル出場したいのなら、イチローのようにヒットを積み重ねるスタイルが一番適しています。
全試合にフル出場して、全打席ホームランを狙う打法は、短期間ならうまくいくかも知れませんが、10年連続して好成績を残せる選手がどれだけいるのかを考える必要があります。
「頭と尻尾はくれてやれ!」
この格言の深い意味が心から理解できたとき、投資家としてのあなたの力量が格段に向上しているはずです。
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欲望との戦い
株式投資が難しい最大の原因は、「欲望との戦い」ということに行き着くと思います。
株を始めたばかりの初心者の人は、思ったように勝てない原因を「自分の知識が不足しているからだ!」とか「テクニックさえわかれば勝てる!」と考えがちです。
その部分ももちろん大切ですが、それは枝葉であって、幹的な原因ではないということに気づくのに、ずいぶんと時間がかかるようです。
でも逆に考えてみるとすぐにわかります。
たくさんの知識を持った人が必ず勝っているか?
テクニックを駆使できる人が必ず勝っているか?
あなたの周りにいる、株をやっている人達のことを思い浮かべてみてください。
決して知識量やテクニックが、成績に比例していないことに気づくはずです。
知識やテクニックが豊富な人が、バーチャルトレードをすると好成績を叩き出すかもしれません。
でもいざ実戦に参戦した途端、バーチャルでは感じることがなかった「欲望との戦い」の難しさを体験します。
この「欲望との戦い」に勝利することが、勝ち続けるトレーダーになるための必須条件と言っても、言い過ぎではないと思っています。
さて、ではいったいどうやって「欲望との戦い」に挑めばよいのか?
次回に続く!
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ロスカットができないのなら
株式投資で勝率100%はあり得ません。
必ず負けることがあります。
当たり前のことなのですが、そういう前提で戦略を立てる必要があるわけです。
何も考えずに、毎日ある銘柄を寄り付きで買い、引けで売却するという投資法を続けると、ランダムに勝ったり負けたりしますが、長期間になればなるほど勝率は50%に近づきます。
これは何を意味するかというと、本来勝ち負けの確率は50%なんだということをしっかり認識する必要があるということです。
この原理原則を押さえた上で、勝てる投資法を確立する必要があるということです。
勝率を上げるために、仕掛けの基準を厳しくすると、仕掛ける機会が減少します。
仕掛け基準を緩めて、取引回数を増やしたほうが、勝率は下がりますが、金額ベースで見てみるとたくさん稼げるということもあります。
また勝率は高いけれども、ロスカットができないために結局は大損になってしまうという投資家も多いです。
反対に勝率は50%以下でも、ロスカットを厳格に実施することで損を最小に押さえ、利益はとことん伸ばす方法で儲けている投資家もいます。
やはり株式投資で勝つためには、ロスカットとどう付き合うかが、大切なポイントであることは間違いありません。
でも、もしあなたが
「どうしてもロスカットができない、したくない!」
「でも投資で資産を増やしたい!」
というのなら、私が知る限りこの投資法しかありません。
http://www.tiganokabu.com/zero.html
勝率100%なんですが、嘘くさいということで、サイトは勝率99.9%となっています。
私が開発したノウハウではありません。でも内容に間違いがないことを確認してあります。
この投資法、勝てるメカニズムを理解するのに多少の時間がかかります。
短期間に資金が2倍・3倍になるものではありません。
でも最初にそのメカニズムを理解したら、後はノウハウの約束を破らない限り、ロスカットをしなくても確実に資金が増え続けます。
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牛と馬では乗り方が違う
私は性格的なこともあり、東証1部銘柄しか売買しませんが、個人投資家の中には振興市場銘柄を好む人も多いようです。
値動きが激しいですから、魅力的に写るんですね。
短期間で大儲けすることが不可能ではありません。
でも短期間で大儲けできるということは、短期間で大損することもあるという認識もしっかり持つことが大切です。
またファンダメンタルやテクニカルを分析するときも、大型株と小型株を同じ土俵で分析してはいけません。
大型株は成熟産業が多く、小型株は成長途上産業が多いですから、単純にファンダメンタルを分析していると、どうしても小型株が魅力的に見えてしまいます。
しかし、小型株は流通している株式数が少ないですから、少ない資金で株価がコントロールされることもあり、テクニカル分析が役に立たないことがあります。
どちらが良くて、どちらが悪いという問題ではなく、それぞれの特質を意識してトレードしないとうまくいかないということです。
おとなしい牛の背に乗るテクニックと、暴れ馬の背に乗るテクニックは同じではないということです!
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過去の最大乖離率
今回も、うまく上昇トレンドに乗って作戦どおりに進んでいるときに、株価が幸運にも急騰した場合のことについてです。
たいていの場合、急騰すると移動平均線との乖離率が大きくなり、ある一定の率になると反落することが多いです。
でも何%になったら反落するかというのは、その時点ではわかりません。
また小型株は大きな乖離率を出すこともありますが、大型株は滅多にありません。
目安となるものを考えるなら、「過去の最大乖離率」でしょうか。
100%ではありませんが、それぐらいの乖離率になると過去と同じように反落することが多いのも事実です。
日経平均株価の場合、13週移動平均線との乖離が10%を超えると反落することが多いです。
ですから、幸運にも保有している株が急騰したら、乖離率をチェックして、過去最大乖離率近辺になったら警戒が必要です。
慎重にいくなら手仕舞うのもいいでしょう。
上値を追いたいのであれば、陰線が出たらとか、高値から○%下げたらとかの手仕舞いルールを事前に決めておくべきです。
また「過去の最大乖離率」を調べるのが困難な人は、直近の最大乖離率を参考にするのもいいでしょう。
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急騰したときの対処考察
株価が13週移動平均線より上にいる間はホールドし、下に割り込んだら手仕舞うというルールで売買するときの問題点の続きです。
前回、この手法が成功するためには、「その銘柄が安定した上昇トレンドに入っている必要がある」というお話をしました。
今回は、うまく上昇トレンドに乗って作戦どおりに進んでいるときに、株価が幸運にも急騰した場合のことについてです。
株価が13週移動平均線を下に割り込んだら手仕舞うというルールですと、急騰した場合は、何もしないことになるのですが、放置しておくと急落して元に戻ってしまうことがよくあります。
せっかく急騰して含み益が膨らんで喜んでいたら、結局すぐにもとの水準に戻ってしまった、なんて具合です。
そしてそのうちに13週移動平均線を下に割り込んで手仕舞ったら、わずかな利益か、下手をすると損失なんてこともよくあります。
この問題を対処するには、手仕舞い基準を2つ持つという方法があります。
1つは、株価が13週移動平均線を下に割り込んだとき。
そしてもう1つが、株価が急騰して乖離率が○%以上になったとき
このように決めておくことで急騰した分の利益を逃さずに済みます。
しかし、ここでも問題はあります。
乖離率を何%に設定するかという問題です。
欲張って大きな%に設定すると、そこまで急騰しなかったら利益を逃がしてしまうかも知れません。
控えめに小さな%に設定すると、その後にもっと上昇した分の利益をもらい損ねることになります。
また個別銘柄ごとに%を設定するのか、それとも一律に設定するのか?
いつも言ってますが、100%正解というものはありません。
あなたが主体的に決めなければならないということです。
しかし何の目安もなければ決め難いのも確かです。
この点については次回で!
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安定した上昇トレンドに入っているか?
13週移動平均線を使った売買手法について、さらに考えてみます。
株価が13週移動平均線より上にいる間はホールドし、下に割り込んだら手仕舞うというルールで売買するときの問題点です。
まずその銘柄が安定した上昇トレンドに入っている必要があります。
そうでなければ、13週移動平均線の上下を行ったり来たりして、わずかな金額ですが、ロスカットばかりの売買になってしまいます。
13週移動平均線の上にいるから買ってみた。
しばらくしたら下に割り込んだのでロスカットした。
またまた13週移動平均線の上にきたぞ?
こんな感じでバタバタと取引量だけが増えて儲からないトレードになってしまうことがあります。
こんなトレードを避けるには、「その銘柄が安定した上昇トレンドに入っている」かどうかの分析力が必要になってきます。
一番シンプルですが、とても有効なものさしは、株価と複数の移動平均線との関係です。
株価と13週移動平均線、そして26週移動平均線の並びはどうなっているか?
そして、それぞれがゆるやかに上昇しているか?
株価>13週移動平均線>26週移動平均線の順番に並んでいる。
そしてゆるやかに上昇している。
このような状況にあるなら、安定した上昇トレンドに入っている可能性が高いです。
次に問題となるのが、「急騰」した場合の対応をどうするかです。
(続く)
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実際には無理だという実感
前回、「株価が13週移動平均線に接触するまでは売却しない。」というルールを確立することで、大きく利益を得る可能性が出てくるというお話をしました。
この部分について、もう少し詳しく説明したいと思います。
「株価が13週移動平均線に接触するまでは売却しない。」というルールがいつもいつも最大の利益をもたらしてくれるとは限りません。
うまくいくときもあれば、さらに利益を得られる機会を逃してしまうというときもあります。
しかしここで大切なことは、どのルールを採用しようと、この問題は同じように残るということです。
そのときそのときによって、最大に利益を得られた方法がありますが、それは後になってわかるということです。
そのときの状況に合わせて、臨機応変にルールを変更するという考え方は、もっともらしい話ですが、実際には無理です。
この「実際には無理だ」ということを、心の底から実感したとき、あなたの投資スタイルの確立が一歩前進することになります。
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参戦後の作戦
前回、乖離率を参考にすることで、上昇トレンドの途中から参戦する方法をお話しました。
日経平均の乖離率が5%前後なら参戦、10%前後なら見送りという作戦です。
今回は、乖離率が5%前後だったので参戦したとして、その後の作戦を考えてみます。
息の長い上昇トレンドの場合、極端な急上昇をすることもなく、株価も移動平均線もゆっくりと上昇していきます。
このような展開の間は、のんびりと構えていれば、どんどん利益が大きくなってくれます。
買値から○%上昇したからと手仕舞ってしまうと、後で悔しい想いをすることが多いです。
だったら、乖離率が10%前後まで上昇してきたらどうするかです。
ここであなたの投資スタイルが必要になってきます。
乖離率が10%前後まで来ると調整する確率が高くなります。
確実に利益を確保するために売却する作戦と、更なる利益を追求するために様子を見る作戦があります。
様子をみる作戦の場合、どうなっらた売却するかというルールを確立しておくことが重要です。
例えば、「株価が13週移動平均線に接触するまでは売却しない。」というルールを確立することで、大きく利益を得る可能性が出てきます。
でも、調整に入って、そのまま13週移動平均線に接触してしまったとしたら、利益がわずかか、または若干の損切りになる可能性もあります。
確実に利益を確保する作戦と、利益が伸びるかも知れないしちょっと損するかも知れない作戦のどちらを選択するかです。
どちらが良いという問題ではありません。
あなたが選択しなければいけない問題だということです。
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ダマシに備える作戦 2
前回、上昇トレンドの初期と思われる時期に参戦する方法について、お話しました。
今回は、もう少しトレンドの確認をしてから参戦する方法です。
上昇トレンドの初期に参戦するとダマシに遭う確率が高くなります。
そこで、もう少し様子を見て、ハッキリと上昇トレンドを確認してから参戦する場合を考えてみます。
株価が13週移動平均線を上に抜いて、1週間様子を見ても下がる気配がない。
これなら本格的な上昇トレンドだと思える展開です。
でも、ここから参戦していては遅いのではないかという不安があります。
この場合の作戦ですが、株価と13週移動平均線との乖離率を参考にすると、高値掴みを避ける確率が高くなります。
具体的には、乖離率がそれほど高くない場合は、参戦する。でも短期間で急上昇して乖離率が高い場合は、見送る。という作戦です。
株価が13週移動平均線を上に抜いてから、どれぐらいの期間、その状態を継続しているのかも大切ですが、乖離率との関係も重要な指標になってきます。
日経平均の週足チャートを確認するとわかりますが、13週移動平均線との乖離率が10%前後まで離れると、かなりの確率で調整になることがわかります。
ということは、株価が13週移動平均線を上に抜けて、しばらくそれを維持できていれば、上昇トレンドに突入したと判断できます。
そして乖離率が5%前後で推移しているなら、まだ参戦する余地はあるとみることができます。
でも乖離率が10%前後まで離れているなら、とりあえず参戦を見合わせるほうが無難なわけです。
(続く)
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